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私の場合、フリーランスで翻訳の仕事をしているので、家がプライベートでもあり、仕事場でもあります。そのため、仕事部屋とくつろぎの空間をしっかり分けることが第一条件でした。それで、1階を仕事部屋と寝室、水回り、B1をキッチンとリビングにすることにしたんです。
特に、B1は多くの友人が集えるスペース、そして自分自身もリゾート地に行く必要がないくらいくつろげる、居心地のいい空間にしたかったんですね。だから、壁もドアも極力使わず、解放感のある空間にこだわりました。キッチンについても、建築士さんには、迷わず「私ではなくお客さんが、気持ちよく使えるキッチンを作りたい」と伝えたんですよ(笑)。キッチンに誰が立っていてもリビングでの会話に参加できるようなオープンな感じにしたかったんです。その結果、流しも調理スペースもリビングの方を向いている仕様になりました。
大きな間取りは建築士さんと何回も打ち合わせを重ねながら決めましたが、細かいところはほとんど建築士さんにおまかせでしたね。タイルなんかも何種類かサンプルを持ってきていただいて、その中から選ぶ、というような。だから、ショールームもほとんど行かなかったですよ。元々性格が大ざっぱなうえに、担当してくれた建築士さんが私ととても性格が似ている女性、ちょっと男らしいというかさばさばしてるというか…(笑)。だから、すべてこちらのやりたいことを見抜かれていましたし、私も100%信頼していました。キッチンもシステムキッチンにしようと思って、いろいろ悩んで決められないでいたら、彼女が全部、決めてくれたんですよ。「こんなのはどうです?」「完璧!」という感じ(笑)。この建築士さんとの出会いはある意味運命的でした。
木のぬくもりのある家具は、神宮前「ウッドユウライクカンパニ-」のもの。
窓際の作りつけのベンチは、日当たりが良く一番のお気に入りスペース。
「友人と会話をしながら料理ができるように」と言うテーマで作られたダイニング。シンクには通常、水はね防止の段差をつけるが、隔たりを感じないようフラットにした。
コーポラティブハウスを購入し、自分の拠点が固まったことで、仕事やプライベートに勢いが付いた感じがしています。どんな空間を創りたいかを考えるときに、「自分はどんな暮らしをしたいのか、どんなライフスタイルが理想的なのか」ということを考えざるをえません。そういったことを考えていると、やりたいことがいろいろ明確になってきて、周りも後押ししてくれるようになるものなんですね。
自由設計というと、ドアノブやタイルの種類などつい細かいところにこだわってしまいがちです。それも大事だけれど、その前に自分たちがそこで生活していて心地いいという空間を、目をつぶってはっきりイメージできるまで考えること、そして、そのイメージを建築士さんとじっくり話し合うことが自由設計を成功させる秘訣ではないでしょうか。
玄関を入るとB1Fリビングへとつながる。このお気に入りの椅子も同店で購入。
仕事スペース。大窓と小窓で、風も良く通る。
壁面には、高さの変えられる棚が全面に備えられている。
トイレは洗面と一体で広々。入って正面になる壁面は、落ち着ける草模様の壁紙で仕上げた。
リゾートテイストのベッドルーム。